この記事で分かること!
・フットワークとは何か
・フットワークを鍛える効果
・オフェンスフットワークの効果
・ディフェンスフットワークの効果
・フットワークの練習方法
① ハーフコートフットワーク
② ラダートレーニング
③ ダイヤモンドディフェンス
④ ハーキーフットワーク
フットワークとは
そもそも「フットワーク」とは、足運びや足捌きといった脚を多方向に動かす下半身の動作を指して使われます。
バスケにおけるフットワークとは、「横方向」へ動くディフェンスの動作に対して、主に用いられる言葉ですが、オフェンスにおいても重要な役割があります。
バスケでは、フットワークを鍛える事によって、どの様な効果が期待できるのでしょうか。
今回は、フットワークを鍛える効果からそのトレーニング方法まで詳しく解説していきます。
フットワークを鍛えると、どんな効果があるの?
フットワークを鍛える事で、ディフェンス、オフェンスの両方で大きな効果があるぞ!
フットワークを鍛える効果
先ず、フットワークを鍛える効果として、オフェンスとディフェンスの両方でメリットが考えられます。
それぞれの効果について確認していきましょう。
オフェンスフットワークの効果
オフェンスのフットワークは、ディフェンスとの間でギャップ(空間)を作る為に使われます。
ギャップが生まれる事で、フリーでシュートを狙うことも可能になるのです。
フットワークを駆使したオフェンススキルを解説します。
ステップバック
ドライブにより、ディフェンスをゴール方向に押し込み、後方へとステップを踏んで、スペースを作るスキルが「ステップバック」になります。
ゴールへ動く身体を急停止させて後方へと切り返す動作は、足腰に大きな負荷を与えるプレーになります。
ステップバックから安定したシュートを放つ為には、日頃からフットワークを鍛えている必要があるのです。
ユーロステップ
ランニングシュートの動作からステップを左右ジグザグに行い、ディフェンスを振り払うスキルが「ユーロステップ」になります。
元NBAプレーヤーの「マヌ・ジノビリ」から名前を取られ、「ジノビリステップ」とも呼ばれています。
近代バスケにおいて、多く見られる様になったステップワークの一つです。
ギャロップステップ
ドリブルの動作から高い跳躍で、ディフェンスの間を割って入る技術が「ギャロップステップ」になります。
ゴールへ力強く踏み込む「パワーステップ」としての効果もあります。
踏み切りの力と着地の踏ん張りは、下半身に大きな負担が掛かるスキルです。
ディフェンスフットワークの効果
オフェンスにゴールまで進行させない為に、ディフェンスは向かい合って守るのが基本です。
前へと進むオフェンスのフットワークとは異なり、横方向へ素早く一歩目を出すフットワークが大切になるのです。
スライドステップ
オフェンスの進行方向を塞ぐ為に、脚と脚を交差させずに横へステップを踏み込むディフェンス手法が「スライドステップ」になります。
一歩目の歩幅に合わせて、反対の脚を引き付け、姿勢を保ったまま横移動を行います。
ディフェンスの基礎となる動作で、1番多く使われるフットワークでもあります。
クロスステップ
オフェンスの進行方向を塞ぐ為に、脚と脚を交差させてオフェンスの動きに対応する手法が「クロスステップ」になります。
スライドステップよりも速く移動が行える利点がありますが、オフェンスの切り返しに対応し難いデメリットもあります。
スライドステップとクロスステップを使い分けて、ボールマンディフェンスを行うのです。
ハーキーステップ
パワーポジションの姿勢から、足をバタバタと細かいステップを刻む動作が「ハーキーステップ」になります。
オフェンスとの距離を詰める際に、細かくステップを行う事で、オフェンスのドライブに対し、瞬時の対応が出来ます。
ハーキーステップを素早く行える選手程、フットワークが鍛えられている選手と言えます。
フットワークの練習方法
フットワークを効率よく鍛えるには、下半身を左右前後に踏み込む動作やジャンプを繰り返して負荷を掛けるメニューが効果的になります。
地味で辛いトレーニングになりますが、試合で強いステップを行う為には、普段からの練習が大切になるのです。
フットワークのトレーニングメニューについて確認していきましょう。
① ハーフコートフットワーク
コートのサイドラインを往復して様々なステップを交えながらフットワークを鍛えるトレーニングが「ハーフコートフットワーク」です。
ハーフコートフットワークの種類については下記を参照して下さい。
ダッシュ
全速力の「ダッシュ」を行います。
激しいトランジションを想定して、サイドラインを切り返す「蹴り足」を意識して行います。
バック走
片道はダッシュを行い、サイドラインを境に「バック走」で切り返し戻ります。
後方へ素早く移動するステップを鍛えます。
両脚跳び
「両足ジャンプ」と「両足着地」を連続して繰り返し、前進していくフットワークになります。
遠い距離を飛ぶことも重要ですが、着地でしっかりと自分の体重を支える事も大切になります。
片脚跳び
ケンケンでジャンプをして、「片脚跳び」でコートを往復するフットワークになります。
サイドラインを境に左右の脚を変えて行いましょう。
ゴリラステップ
お尻を下げてパワーポジションを作り、ゴリラの様な姿勢を維持して、ゆっくりとスライドを行うのが「ゴリラステップ」になります。
斜め後ろに3歩踏み込んだら、反対方向にまた3歩踏み込み、サイドラインを往復します。
スライドステップ
実践のディフェンスを想定して「スライドステップ」を素早く行います。
ゴリラステップと同じ様に、3歩踏み込んだら反対方向へ素早く切り返します。
クロスステップ
一歩目をスライドステップ、二歩目に「クロスステップ」を混ぜてフットワークを行います。
クロスステップを行った後、反対方向へと切り返します。
1種目ハーフコート3往復を目安に実施しましょう。
② ラダートレーニング
はしごの形をした器具を使い、マス目に沿ってステップとジャンプを行う「ラダートレーニング」も効果があります。
バスケに限らず、他のスポーツでも取り入れられるラダートレーニングは、基礎的な足運びを鍛えるのに打ってつけです。
ラダートレーニングの種目を見ていきましょう。
フロントジャンプ
両足でジャンプをして、1マスずつ前へと進むフットワークです。
高い跳躍を心掛けるよりも、膝を柔らかく素早い動作で進むことを意識しましょう。
フロントステップ
マス目に一歩、二歩と踏み込みながら、前進するフットワークになります。
ラダーを踏まずに速さと正確さを心掛けて行います。
モモ上げステップ
ただ、マス目にステップを行うのではなく、膝を胸の位置まで引き付けて、踏み込みを行います。
下半身に負荷を与えるフットワークトレーニングになります。
踵は付けずに速さを重視してラダートレーニングを行いましょう。
③ ダイヤモンドディフェンス
ディフェンスのファンダメンタル(基礎)を鍛える練習に「ダイヤモンドディフェンス」か効果的です。
① パワーポジションの姿勢を作り、進行方向に対して、スライドステップで3歩進みます。
②ディフェンスの姿勢を崩さずに、身体を方向転換させて、更にスライドステップを3歩行います。
③ 進行方向に対して、ハーキーステップを使い素早く詰め寄ります。
反対側の④、⑤、⑥も同じ手順で、素早く繰り返します。
「スライドステップ」と「ハーキーステップ」の2種類を使い、ステップを止めずに菱形(ダイヤモンド)を描きます。
①〜⑥迄の工程を止まらずに2周、3セットを目安に実施しましょう。
④ ハーキーフットワーク
チーム全員で声を出してハーキーを行い、合図に合わせて左右上下に動くトレーニングです。
ホイッスルマンに向かい合う形で、選手達が整列をします。
笛の合図と一緒にハーキーを開始し、ホイッスルマンの指差す方向に対して、左右(スライドステップ)上下(バービー)に素早く動作を行います。
選手全員で「オー」という声を出しながら、よい雰囲気を作って練習を行いましょう。
フットワークの効果以外にも、試合前の雰囲気作りとしてウォーミングアップに取り入れられるメニューになります。
ただ、ステップを行うのではく、バスケの動きに合わせてフットワークを行うことが大切になるぞ!
さいごに
いかがでしたでしょうか。
地道で辛い練習になるフットワークトレーニングは、習慣的に鍛えておく事で、スムーズなステップが行える様になります。
「0ステップ」がルールで適用されてから、オフェンスでも幅広いステップワークで得点を狙うチャンスが増えました。
ディフェンスだけでなく、オフェンス面においてもフットワークトレーニングの重要性が高まっていると言えるでしょう。
コメント