この記事で分かること!
・ウォーミングアップとは何か
・ウォーミングアップを行う効果について
・ウォーミングアップのメニュー
① ストレッチ
② ラン&ダッシュ
③ フットワーク
④ 対面パス
⑤ ランニングシュート
⑥ タップ練習
⑦ ミートシュート
⑧ ハーフコート2対1
⑨ ハーフコート3対2
⑩ シューティング
ウォーミングアップとは
試合前や練習前に、バスケの動きを最大限に発揮させる準備運動の事を「ウォーミングアップ」又は、「ウォームアップ」と言います。
ウォームアップ(Warm up)には、「温めて」「高める」という意味が含まれ、身体を温めて、心拍数を高める事が当てはまります。
激しい動きや接触が求められるバスケットボールにおいて、必ず行うべき事前準備となるのです。
今回は、ウォーミングアップの重要性と具体的なメニューについて解説していきます。
運動前の準備は大切だよね!
そうだぞ!また、バスケにおいては、試合に向けてボール感覚を養う意味も含まれるぞ!
ウォーミングアップを行う効果
バスケにおいて、ウォーミングアップを行う目的は、主に2つあります。
① 怪我の予防
バスケという種目は、多くの動作が求められる競技になる為、怪我のリスクも高いスポーツと言えます。
【バスケで多い怪我】
・突き指(捕球時の突き指)
・捻挫(足首の捻り)
・打撲(衝突による損傷)
・関節痛(腰や肘、肩などの痛み)
身体を動かさない状態で、いきなりバスケをすれば、より怪我のリスクは、高くなってしまいます。
関節の可動域を広げる「ストレッチ」や身体を温める「ジョギング」は、必ず取り入れるべきウォーミングアップのメニューになります。
② パフォーマンス能力を高める
いざ本番で、自身の最高のパフォーマンスを行う為には、ウォーミングアップは欠かせない準備になります。
【バスケで使われる動作】
・ボール感覚(シュート、ドリブル、パス)
・ダッシュ(カッティング、速攻)
・ジャンプ(リバウンド)
・フットワーク(ディフェンス)
・コンタクト(パワープレー)
身体が温まっておらず、ボール感覚が養われてない状態では、試合序盤から最大限の動きは出来ません。
ウォーミングアップを行う事で、徐々に身体をほぐし、1クォーター目の開始早々から最高のパフォーマンスが行える準備をするのです。
ウォーミングアップのメニュー
試合前に行うウォーミングアップは、ボールが扱える環境、シュートが放てる環境など、会場の設備によって異なる事でしょう。
どの様な環境においても、選手達がバスケに適したコンディション作りが出来るウォーミングアップメニューを知っておきましょう。
ボールを使わないウォーミングアップ
ポールが使えない環境でも行えるウォーミングアップの方法を見ていきましょう。
① ストレッチ(柔軟)
試合前、練習前に必ず行うべきウォーミングアップの一つに「ストレッチ」が挙げられます。
ストレッチとは、身体の各関節をギリギリまで伸ばす事で可動域を広げ、血流を促進させて運動が行える状態を作ります。
怪我の予防にはもちろん、身体を動かす準備段階として1番始めに行うウォーミングアップと言えるでしょう。
【ストレッチの代表的なメニュー】
・アキレス腱
脚を前後にさせて、ふくらはぎの下にある「アキレス腱」を伸ばすストレッチ
・太もも(後ろ)
片脚を両手で抱えて胸に抱き寄せ、太もも裏にある「ハムストリング」を伸ばすストレッチ
・股関節
両脚の間隔を大きく広げて腰を落とし、両手で膝を掴んで「股関節」を伸ばす股割りのストレッチ
【ストレッチのポイント】
バスケの動きは、走る、飛ぶ動作が中心の為、下半身の関節を伸ばすストレッチをメインに行いましょう。
② ラン&ダッシュ
ジョギング程度のゆっくりとした動きから全速力でダッシュを行う動作まで、走りの強弱を付けて息を上げるメニューが「ラン&ダッシュ」です。
コート以外の屋外でも、ある程度のスペースがあれば、簡易的に汗をかけるので最適なウォーミングアップ方法です。
【ラン&ダッシュのやり方】
選手全員で列を作り、先頭の選手が手を叩く合図と同時に、ダッシュとジョギングの切り返しを行います。
5〜8分程度を目安に、8割がジョギング、2割をダッシュにして動ける身体作りをしましょう。
【ラン&ダッシュのポイント】
少し息が上がり、軽く汗をかく程度のダッシュとジョギングを繰り返し行いましょう。
③ ディフェンスフットワーク
直線的に走る動きだけでなく、横方向へと動く「ディフェンスフットワーク」も効果的です。
ディフェンスで重要となる、一歩目の足を素早く出す為、試合前に感覚を養いましょう。
【ディフェンスフットワークのやり方】
オフェンスとディフェンスの2人で行い、オフェンスは、7割ぐらいの速さでディフェンスを抜きに動きます。
ディフェンスは、左右への動きに「スライドステップ」と「クロスステップ」を使い分け、オフェンスが後ろへ下がった場合は、「ハーキーステップ」で距離を詰めます。
オフェンスとディフェンスを交代しながら、ハーフコートを目安に切り返し、往復をします。
※ハーフコート3往復を目安に実施
【ディフェンスフットワークのポイント】
ディフェンス側は、ボールを奪う(スティール)のが目的ではなく、あくまで左右への素早いフットワークを意識して行いましょう。
ボールを使ったウォーミングアップ
試合前のリングとコートが使える環境で、ボールを使ったウォーミングアップを行いましょう。
④ 対面パス
選手達が正面に向かい合い、パス&ランを繰り返す練習が「対面パス」になります。
ウォーミングアップの中でも、ボールが1つあれば、屋外でも行えるメニューになります。
ボール感覚を養うだけでなく、キャッチボイスやパスボイス、カウントを数えてチームの雰囲気を作る狙いがあります。
【対面パスのやり方】
8m程度の距離を保ち、向かい合って2箇所に列を作ります。
先頭の選手からパスを出した後、素早く反対方向に走り込み最後尾に並び直します。
対面パスで使われる主なスキルは、下記を参照して下さい。
1.チェストパス(20回)
2.バウンズパス(20回)
3.ワンハンドプッシュパス(20回)
4.サイドハンドパス(20回)
5.アンダーハンドパス(20回)
6.オーバーヘッドパス(20回)
7.ハンドオフ(20回)
チーム全員でカウントを発声し、パスを繰り返しましょう。
【対面パスのポイント】
パスの精度も大切ですが、チーム全員で声を出し合い、雰囲気作りを優先に重視するメニューになります。
⑤ ランニングシュート
ハーフコートで行うウォーミングアップとして、多くのチームに取り入れられているのが「ランニングシュート」です。
「ランニング」&「シュート」といった、実践で大切になる2つの要素を取り入れられています。
ランニングシュートでは、バックボードの跳ね返りやパスを出し合う基本動作で、仲間同士の意思疎通も同時に図る事が可能です。
【ランニングシュートのやり方】
ハーフラインを目安に、サイドライン沿いと中央の2箇所に分かれます。
サイドライン沿いの選手から中央の選手にパスを送り、ゴールに向かって走ります。
リターンパスでボールを受け、ランニングシュートでフィニッシュをします。
左右の両サイドで行い、全ての選手が2回ずつシュートを放ちましょう。
【ランニングシュートのポイント】
「レイアップシュート」のみだけでなく、「ジャンプシュート」や「バックシュート」も使ってみましょう。
⑥ タップ練習
選手達がバックボードに、連続でボールタップを行うウォーミングアップが「タップ練習」になります。
空中でボールに触れるボディバランスやリバウンドのタイミングを掴む事ができ、選手全員でカウントを数えて試合前の雰囲気を作れます。
【タップ練習のやり方】
選手全員がバックボードに向かって列を作ります。
先頭の選手からボールをバックボードにぶつけていき、ボールを床に落とさない様に空中でタップをし続けます。
1人1回タップしたら、ハーフラインまで走り、列の最後尾に並び直します。
※計20回を目安に連続でタップを行いましょう。
【タップ練習のポイント】
強豪チーム程、安定した連続タップが行え、相手に普段の練習量を見せ付ける事が出来るでしょう。
⑦ ミートシュート
ボールをミートしてシュートを放つ練習が「ミートシュート」になります。
「ミート(meet)= ボールを受けに行く動作」を徹底し、動きの中で選手たちがパス&シュートを繰り返していきます。
各々でシューティングを行うのではなく、チーム全員で目標回数を設定し、シュートタッチを作っていきます。
【ミートシュートのやり方】
左右45度の位置、2箇所に分かれて列を作ります。
パスを出した後は、素早くボールをミートしてシュートを放ちます。
シュートを放った後は、自身でボールを取りに行き、反対の列へと並び直します。
※20本inを目安にシュートを行いましょう。
※ミートシュート練習のやり方について詳しくはコチラ
【ミートシュートのポイント】
基本的な「ミドルシュート」以外にも、「ゴール下」や「スリーポイント」と距離を変えてシュートを狙いましょう。
⑧ ハーフコート2対1
試合直前に実践的な対人練習で、本番へと臨めるウォーミングアップが「ハーフコート2対1」になります。
アウトナンバーの攻め方、選手間で行うパスの合わせなど、実践に備えた対人を行いたい場合に効果的となります。
【ハーフコート2対1のやり方】
エンドライン2箇所に分かれ、オフェンス2人がハーフラインまでパスを繋いで折り返します。
1人がエンドラインからディフェンスとして飛び出し、2対1の状況を作ります。
1プレー終了後、ディフェンスがオフェンスへと切り替わり、エンドラインから1人オフェンスへ参加して2対1を繰り返していきます。
【ハーフコート2対1のポイント】
試合中に数あるアウトナンバーのチャンスをしっかり物にする詰めの練習になります。
⑨ ハーフコート3対2
ハーフコート2対1からオフェンスとディフェンスの人数を1人ずつ増やし、「ハーフコート3対2」を行います。
オフェンスは、2対1よりも選択肢が多くなる為、より幅広い発想でチャンスを狙います。
また、ディフェンス側も2人で行うので、お互いに連携を取り合って守りを固めましょう。
【ハーフコート3対2のやり方】
エンドライン3箇所に分かれ、オフェンス3人がハーフラインまでパスを繋いで折り返します。
エンドラインから更に2人がディフェンスとして飛び出し、3対2の状況を作ります。
1プレー終了後、ディフェンスがオフェンスへと切り替わり、エンドラインから1人オフェンスへ参加して3対2を繰り返していきます。
【ハーフコート3対2のポイント】
2対1の流れで3対2を行い、本番の試合に向けて試合感覚を研ぎ澄ましましょう。
⑩ シューティング
試合直前の最終調整として、「シューティング」を行います。
普段の練習空間とは異なり、バスケの試合会場は独特の雰囲気と緊張感があります。
シュートタッチや距離感の微調整を行いながら、自分のリズムを作っていきます。
【シューティングのやり方】
PG,SG,SF :スリーポイント、ミドル
PF,C :ハイポスト、ローポスト
試合中のシュートシュチュエーションを想定し、ポジション毎に自分が1番狙うシュートエリアからシューティングをしましょう。
※シューティングのバリエーションに
【シューティングのポイント】
試合に向けて、シュートタッチやゴールの感覚を調整しましょう。
試合に向けて万全の準備をウォーミングアップで行うんだ!
さいごに
いかがでしたでしょうか。
バスケにおけるウォーミングアップは、ただ単に身体を動かせる状態を作るだけでなく、ボール感覚や会場の雰囲気を慣れさせる必要があります。
身体を温める事を大前提に、試合で活躍するバスケの為のウォーミングアップを行いましょう。
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