この記事で分かること!
・ゾーンディフェンスとは何か
・ゾーンディフェンスを使う上でのメリット
・ゾーンディフェンスを使う上でのデメリット
・ゾーンディフェンスの種類
・ゾーンディフェンスの攻め方
ゾーンディフェンスとは
各選手が決められた空間(エリア)を守る手法を「ゾーンディフェンス」といいます。
チームディフェンスの種類には、「人」を守る「マンツーマンディフェンス」と「場所」を守るゾーンディフェンスの2種類に分けられるのです。
自分が守るべき範囲を責任を持ってディフェンスをする事から、マンツーマンディフェンスとは違った考え方が必要になるのです。
今回は、バスケのゾーンディフェンスについて詳しく解説していきます。
自分の守るエリアがはっきり決められているんだね!
マンツーマンディフェンスよりもチームでの声掛けや連携がとても重要になって来るぞ!
ゾーンディフェンスの種類
ゾーンディフェンスは、自チームの状況や相手チームの特徴に合わせて、守りの陣形が変えられます。
代表的な7種類のゾーンディフェンスについて確認していきましょう。
【ゾーンシステムの種類一覧】
① 2-1-2ゾーン(ツーワンツー)
② 1-3-1ゾーン(ワンスリーワン)
③ 2-3ゾーン(ツースリー)
④ 3-2ゾーン(スリーツー)
⑤ ボックス1(ボックスワン)
⑥ トライアングル2(トライアングルツー)
⑦ マッチアップゾーン
① 2-1-2ゾーン(ツーワンツー)
前方2人、中央1人、後方2人とバランスの取れた守りが行えるのが「2-1-2ゾーン」になります。
中央にセンターを配置し、周りを囲んでいる選手がアウトサイドをケアする事により、どの角度からの攻撃にも安定的なディフェンスが行えるのです。
もし、強力なインサイドプレイヤーが2人いる場合は、後方に2人を配置して更なるインサイドの強化を図った2-1-2ゾーンを敷く事も可能になるでしょう。
② 1-3-1ゾーン(ワンスリーワン)
前方1人、中央3人、後方1人とウイングに上手いフォワードやシューターがいる場合に使われるディフェンス手法が「1-3-1ゾーン」になります。
コーナーに対する守りは、後方のポジションが対応する為、運動量と高さを兼ね揃えた選手を配置する事が望ましいでしょう。
③ 2-3ゾーン(ツースリー)
前方2人、後方に3人を配置したディフェンスが「2-3ゾーン」になります。
後方に3人を偏らせる事で、インサイドとコーナーを中心的にした守りが実現出来ます。
前方の2人は後方に比べると守備範囲が広くなる分、高い運動量を有したガードプレーヤーが適任でしょう。
④ 3-2ゾーン(スリーツー)
前方3人、後方に2人の選手を配置したディフェンス手法を「3-2ゾーン」と呼びます。
相手がインサイドに比べ、アウトサイドに強みのあるチームに敷かれるディフェンスシステムになるのです。
外角に対する守りが強くなる反面で、インサイドの守りが手薄になる欠点が考えられます。
また、後方の2人は、左右で高さのバランスが取れた配置をしなければ、安定的な守りが難しくなるでしょう。
⑤ ボックス1(ボックスワン)
相手チームに強力なスコアラー(点取り屋)がいる時に有効なディフェンスが「ボックス1」になります。
4人の選手がペイントエリアを四角で囲み、インサイドを守るゾーンを作ります。
そして、1人の選手がスコアラーに対して、マンツーマンを行い徹底的にマークを行うのです。
⑥ トライアングル2(トライアングルツー)
相手オフェンスに強い得点源が2人いる場合に敷かれるディフェンスが「トライアングル2」になります。
ボックス1に比べ、インサイドを3人で守らなければならない為、ゴール付近の対応が難しくなります。
⑦ マッチアップゾーン
ゾーンでエリアを守りつつも、マンツーマンの様なタイトなディフェンスを行う手法を「マッチアップゾーン」と呼びます。
ゾーンとマンツーマンの強みを合わせたディフェンスになり、高度なバスケIQが問われる戦術でもあります。
オフェンス視点では、ゾーンかマンツーマンか区別が付かない為、機能すれば非常に攻め難いディフェンスシステムと言えるでしょう。
ゾーンディフェンスを行うメリット
ゾーンディフェンスを使う上で、マンツーマンディフェンスと比較した時のメリットについて理解をしましょう。
ミスマッチが発生し難い
ゾーンディフェンスのメリットは、身長差を突かれた「ミスマッチ」が起こり難い点が挙げられます。
人を守るマンツーマンでは、トランジションやスクリーンプレーの流れでマッチアップが入れ替わり、低身長の選手が長身選手をマークする場面が多々発生します。
しかし、ゾーンでは、決められた場所から動く事がない為、ミスマッチが起こる事はありえないのです。
長身選手をインサイドに配置してゾーンが行えれば、安定したディフェンスで相手を守る事が出来るでしょう。
スクリーンプレーが通用しない
ゾーンディフェンスは、オフェンスのスクリーンプレーを封じれる利点があります。
スクリーンプレーとは、味方をフリーにさせる為に壁を作り、ディフェンスを外す手法です。
例え、スクリーンで壁が作られオフェンスが動いた場合でも、エリアを守るディフェンス同士の引き渡しが行えれば、ノーマークを作られる事はありえないのです。
体力の温存ができる
運動量の少ないゾーンディフェンスは、体力の温存を図りたい時に効果的です。
マンツーマンディフェンスでは、マッチアップするオフェンスに付いていかなければならない為、相手に合わせた運動量が求められます。
その点ゾーンでは、自分のエリア内でしか動く事がない為、無駄な体力消耗をしなくて良いメリットがあるのです。
ゾーンディフェンスのデメリット
ゾーンディフェンスは、必ずしも利点があるだけではありません。
デメリットについても理解をする必要があるでしょう。
スクリーンアウトが困難
ゾーンディフェンスには、マークマンの概念が存在しない為、リバウンドが取られ易いデメリットが挙げられます。
例えば、マンツーマンであれば、各々がマッチアップをする選手にスクリーンアウトを行う為、リバウンドが取り易くなります。
しかし、ゾーンでは、近くにいるオフェンスを探してスクリーンアウトを行わなければならず、エリアにオフェンスの偏りが生じた場合、相手にリバウンドが奪われ易くなってしまうのです。
アウトサイドシュートが狙われ易い
ゾーンディフェンスは、アウトサイドシュートが狙われ易い傾向があります。
コート全体のバランスを考えたゾーンでは、オフェンスにサイドの偏りが作られた時、ノーマークになる選手が作られてしまうのです。
アウトサイドシュートを得意としたチームを相手にゾーンを敷く事は、大量失点の危険も考えられるでしょう。
トランジションの速さが重要
ゾーンを使う上で大切になるのは、トランジションを如何に素早く切り替えられるかにあります。
誰か1人でもディフェンスの戻りが遅くなってしまうと陣形に穴が作られ、簡単に失点を許してしまうのです。
トランジションの場面では、選手全員が素早く自分のエリアへと戻り、迅速にゾーンを組み立てる必要があるでしょう。
ゾーンオフェンスの攻め方
ゾーンアタックの手法として多く使われるのが、「オーバーロード」と呼ばれる手法です。
オーバーロードは、ゾーンディフェンスに対して、片方のサイドにオフェンスを集め、数の有利を使った戦略になります。
素早くパスを回し合う事により、必ず何処かにノーマークが生まれるので、フリーでシュートを狙えるのです。
しかし、選手同士が密集する分、スペースが無くなってしまう欠点も考えられるでしょう。
マンツーマンとゾーン両方にメリットがあり、デメリットもあるんだ!
さいごに
いかがでしたでしょうか。
ゾーンディフェンスは、チームメイト同士の声掛けが大切になります。
自分の守るエリアと味方が守るエリアの境界線にオフェンスがいる時、どちらがプレッシャーをかけるべきか、意思疎通が互いに出来ていなければミスに繋がってしまうのです。
コメント
[…] ※ゾーンディフェンスについて詳しく […]
[…] ※ゾーンディフェンスのついてはこちら […]