この記事で分かること!
・ボックスワンとは
・ボックスワンの配置
・ボックスワンの守り方
・ボックス(ゾーン)4人の動き
・ワン(マンツーマン)1人の動き
・ボックスワンの応用
① ダイヤモンドワン
② トライアングルツー
ボックスワンとは
ディフェンス1人がマンツーマン、その他4人でボックス(四角形)を作り、ゾーンで守る手法を「ボックスワン」と呼びます。
ゾーンとマンツーを掛け合わせたディフェンスシステムが特徴的で、相手チームに強力なスコアラー(得点源)がいる時に有効となります。
今回は、ボックスワンの基本から守り方について解説をしていきます。
※マンツーマンディフェンスについて詳しくはコチラ
※ゾーンディフェンスについて詳しくはコチラ
ボックスワンってどんな戦術なんだろう?
相手チームのエースに得点をさせず、本来のオフェンスリズムを崩す意図があるんだ!
ボックスワンの配置
先ずボックスワンは、相手チームに”1人だけ”アウトサイドからの得点能力に長けた選手がいる場合に、効果があるディフェンスです。
5人全員で行うゾーンでは、マンツーマンに比べて、アウトサイドからシュートを狙われる傾向にあります。
その為、相手の得点源である「エース」に対して、1人の選手が徹底的にマッチアップを行う事で動きを封じ込めます。
そして、その他の4人の選手でゴール周りを固めて守り、ゾーンディフェンスを機能させます。
ボックスワンの守り方
ボックスワンを行う上で、4人で行うボックス、マンツーマンをする1人の動きを分けて考えていきましょう。
ボックス(ゾーン)4人の動き
ペイントエリアを守る4人のボックスは、ゾーンと同じ様に、決められた場所(エリア)に対してディフェンスを構えます。
ボックスを守る4人の選手の動き方と注意点について詳しく確認していきましょう。
① ハンズアップの徹底
ボックスを守るディフェンスは、両手を高くあげて「ハンズアップ」を徹底して行いましょう。
これは、基本的なゾーンディフェンスと同じ決まりになります。
ハンズアップを徹底して行う事で、ディフェンスを大きく見せ、オフェンスに対してプレッシャーを与えるのです。
② ボールマンディフェンス
アウトサイドにボールポジションがある場合は、ボックスを守る4人の中で、1番近い選手がシュートを防ぎに守ります。
ここで注意すべきなのが、アウトナンバーが作られてしまい、オフェンスに数的有利な状況が起こってしまう事です。
上図の様に、オフェンスにパスを回されれば、スペースが作られてシュートを狙われてしまいます。
しかし、ここでシュートを狙われてしまう事は問題ありません。
ボックスワンの意図は、エース以外にシュートを打たせ、相手チーム本来のオフェンスリズムを崩すことに繋がるからです。
③ ポストアップに対するディフェンス
ポストアップに対するボックスの守り方は、2つのポイントを押さえましょう。
1.極力、ポストへボールを入れさせない
2.ポストに入った場合、ダブルチームを行う
先ず、前提として「ハイポスト」「ミドルポスト」「ローポスト」といった、ペイントエリア付近で、ボールを入れさせない努力が必要です。
基本的なゾーンディフェンスと同じで、ペイントエリアでオフェンスにボールをコントロールされれば、ディフェンスが縮小してしまい、相手のチャンスを広げてしまいます。
仮に、ポストにボールが入ってしまった場合には、素早くダブルチームを行い、プレッシャーを与えましょう。
ワン(マンツーマン)1人の動き
相手のエースに対して、マンツーマンでディフェンスを行うボックス「ワン」の動き方を確認しましょう。
① クローズドディナイの徹底
相手のエースに対し、マンツーマンを行う選手は、フェイスガードで守ることが求められます。
特に、ボールサイドに自身のマークマンがいる時は、徹底的な「クローズドディナイ」でパスコースを塞ぎます。
エースにシュートを打たせないのではなく、相手のエースにボールを触らせない事が、ボックスワン1番の課題と言えるでしょう。
【クローズドディナイとは?】
ボールサイドに自身のマークマンがいる際、マークマンに覆い被さる様に、パスコースを塞ぐディフェンス手法を指します。
② ヘルプディフェンスを行わない
エースにマッチアップを行うディフェンダーは、自身のマークマンを見失わない為に、他の選手へのヘルプディフェンスを行いません。
本来のマンツーマンの動きであれば、自身のマークマン以外の選手がドライブした時は、ヘルプを行いチーム全員で攻撃を防ぎます。
しかし、ボックスワンでは、仮にヘルプに行った場合、パスを捌かれてマークをすべきスコアラーから得点を奪われる危険性が生まれるのです。
自分のマークマンとボールマンが離れている場合でも、優先してマークマンを守ることを心掛けるのです。
ボックスワンの応用
ボックスワンと同じ様に、ゾーンとマンツーが融合したディフェンスは、他にもあります。
主な2つのディフェンス戦術を確認していきましょう。
① ダイヤモンドワン
四角形の形で配置するボックスワンに対して、菱形の配置でゾーンを作るディフェンス手法が「ダイヤモンドワン」です。
ダイヤモンドワンもボックスワンと共通した考え方で守られるのが基本です。
② トライアングルツー
ディフェンス2人がマンツーマン、その他の3人でトライアングル(三角形)を作り、ゾーンで守る手法が「トライアングルツー」になります。
相手オフェンスに強力なスコアラーが、”2人”いる場合に使われるディフェンスシステムです。
ボックスワンに比べて、ペイントエリアを3人のみで守る為、他の選手のスペースが作られ易くなります。
ゾーンとマンツーを組み合わせたディフェンス戦術は、ボックスワンだけじゃないぞ!
さいごに
相手チームの特徴に合わせて、使われるディフェンス戦術がボックスワンです。
周りのオフェンスの得点シーンは増えてしまいますが、エースの動きを止める事で、相手チーム本来のリズムを崩すことが狙えるのです。
得点源であるエースにフラストレーションを与え、ディフェンスから主導権を狙いましょう。
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