この記事で分かること!
・スリーガードとは何か
・ガードポジションの役割とは
① ボール運び
② ゲームコントロール
③ ドライブ(カッティング)
④ アウトサイドシュート
・スリーガードのメリット
① スピード重視のオフェンス戦略
② 安定したボール運び
③ オールコートディフェンスの強化
・スリーガードのデメリット
① 全体的なサイズダウン
② ガード以外の役割負担
スリーガードとは
本来、バスケのガードポジションは、ポイントガードとシューティングガードの2人で行う「ツーガード」が基本です。
更にそこから、1人ガードポジションを増やし、3人でガードの役割をこなす戦略を「スリーガード(Three Guard)」と呼ばれるのです。
バスケのガードポジションの適正は、ドリブルスキルに長け、素早く動ける選手が当てはまります。
その同じ適正を持った選手が5人中3人もいる事で、機動力重視の戦術が展開出来る様になるのです。
今回は、スリーガードオフェンスのメリット、デメリットについて詳しく解説していきます。
ガードが3人いる戦術のメリットを教えて!
スピード重視のオフェンスが出来るメリットもあるが、必ずしも良いことだけではないぞ!
ガードポジションの役割とは
そもそも、ガードポジションをこなす選手は、どの様な役割を行うのでしょうか。
① ボール運び
バックコートからフロントコートへドリブルやパスを使いボールを運ぶ役割
② ゲームコントロール
試合の戦況を読んで、戦術を組み立てたり、コート上の監督として味方に指示を出す役割
③ ドライブ(カッティング)
ドリブルでゴールに切れ込み、自身でシュートを狙うかパスを捌く役割
④ アウトサイドシュート
スリーポイントシュートを放ち、チームの飛び道具として得点を狙う役割
これらの役割を3人で行う事によって、チームオフェンスの更なる強化を図る事が可能になるのです。
※ポイントガードの役割について詳しくはコチラ
※シューティングガードの役割について詳しくはコチラ
スリーガードのメリット
ガードが3人になる事で、チームにどの様なメリットが生まれのか確認していきましょう。
① スピード重視のオフェンス戦略
スリーガードを行う最大のメリットは、スピーディーなオフェンスで得点を量産できる事です。
・ファーストブレイク(速攻)
相手ディフェンスが陣形を整える前に、ゴールへ切り込む戦略
・アウトナンバー
「3対2」や「2対1」など、オフェンスが数で有利な状況が作られている事
・パッシングゲーム
ドリブルを使わず、パスを中心にゲームを組み立てる戦略
スリーガードならではの機動力を活かした素早いドリブルやパスを使い、走って点を取る理想のバスケが展開できるのです。
② 安定したボール運び
ガードは、試合の中で1番ボールに触れているポジションになります。
相手ディフェンスのレベルが高いチーム程、簡単にボール運びを行う事は出来なくなります。
1人、2人で運ぶのが難しい場合でも、3人でパスを繋いでボールを動かす事で、より安定したボール運びが実現できるのです。
③ オールコートディフェンスの強化
機動力の高いスリーガードは、オフェンスだけでなく、ディフェンス面での機能も期待できます。
特にコート全面を使って行う「オールコートディフェンス」は、スリーガードに相性の良い手法になる筈です。
前方からプレッシャーを与える事で、相手チームのミスを誘い自分達の攻撃に繋げられます。
スリーガードのデメリット
スリーガードは、必ずしもメリットだけではありません。
デメリットも理解した上で、戦術を使い分ける必要があります。
① 全体的なサイズダウン
比較的ガードポジションは、チームの中でも身長の低い選手が任せられます。
小さい選手の方が小回りが利き、機動力が高くなるからです。
その為、機動力を重視するスリーガードは、メンバーのサイズダウンは否めません。
ゴール付近でのポストプレーやリバウンド面の不安が残る戦略と言えるでしょう。
② ガード以外の役割負担
スリーガードは、ガードの役割を3人で行う反面で、フォワードやセンターの役割負担が大きくなる傾向にあります。
仮に、「スモールラインナップ」の様な3ガード2フォワードで戦術を組み立てる場合では、インサイドで戦うフォワード陣の負担は非常に大きくなると考えられるのです。
チーム事情やバランスを考えて、スリーガード戦略を行いましょう。
スリーガードの良い点、悪い点を理解した上で、戦略を組み立てるんだ!
スリーガードを成功させるコツ
スリーガードのコツについて、2つのポイントを抑えましょう。
① ガード同士の連携強化
スリーガードの戦術の肝は、ガード3人が常に「コミュニケーション」を取り合うです。
役割を3人で分割する以上、誰が何を行うのかをお互いにすり合わせる必要があるからです。
初めの内は、それぞれ連携が上手く取れずに、お互いの長所を潰してしまう場合もあるでしょう。
試合は勿論、練習中においても、常にお互いにコミュニケーションを取り合い、動きを合わせていく事が、理想的なスリーガードに近づける秘訣になるのです。
② 長所の異なるガードの組み合わせ
スリーガードの3人は、プレースタイルが異なる選手を組み合わせましょう。
・得点が取れる選手
・アシストが得意な選手
・ボール運びが出来る選手
・リーダーシップが取れる選手
・ディフェンスが上手い選手
…etc
上記の様に、同じガードポジションの中でも、プレースタイルに違いが表れる筈です。
違った長所を持つ選手を組み合わせる事で、各々の特徴を活かし、バリエーション豊かな戦術が組み立てられます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
スリーガードを採用しているチームは、アウトサイドを補強する為、又は、能力豊富なガード陣を使いこなす為など、チーム事情によって考え方は様々です。
日本バスケも世界に比べるとサイズで劣るので、スリーガードの戦略を深めておく事は大切にな考えと言えるでしょう。
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