この記事で分かること!
・ファウル(反則)の規定について
・ファウルトラブルとは
・ファウルトラブルに陥るデメリット
① パフォーマンスの消極化
② 作戦の変更
③ チームファウルの蓄積
・ファウルトラブルの対処法
① パフォーマンスの消極化
② 作戦の変更
③ チームファウルの蓄積
・ファウルトラブルに対応出来るチーム作り
ファウル(反則)の規定について
どのスポーツにおいても競技を公平に行う為に、反則(ファウル)の規定が設けられています。
バスケに関しても同じで、「過度な接触行為」や「スポーツマンシップに反する行為」に対しては、ファウルが取られるのです。
主にファウルの種類には、「パーソナルファウル」と「テクニカルファウル」の2種類に分けられます。
【パーソナルファウル】
・ブロッキング(ぶつかる)
・プッシング(押す)
・ホールディング(掴む)
・イリーガルユーズオブハンズ(叩く)
・オフェンスチャージング
・イリーガルスクリーン
【テクニカルファウル】
スポーツマンらしからぬ行為に対して取られるファウルになり、審判に対する暴言、監督やベンチメンバーの反則行為が該当します。
残り時間が少ない状況で、”敢えて”ファウルを行う「ファウルゲーム」も一つの戦術として存在しますが、ファウルが増えることで多くのデメリットが生まれてしまうのです。
今回は、ファウルトラブルについて解説していきます。
ファウルを増える事でどんなデメリットがあるの?
ファウルトラブルは個人だけでなく、チームにとっても大きなデメリットを作ってしまうのだ!
ファウルトラブルとは
先ず、「ファウルトラブル」とは、個人やチームでのファウルが多く重なり、思い通りにプレーが行えない状況を指します。
基本的にファウルを起こした場合、相手チームに「攻撃権が移る」、「フリースローが相手へ与えられる」などのペナルティが発生します。
そして、一試合を通して個人のファウルが計5回に達した場合には、「5ファウル」の規定により退場となってしまうのです。
ファウルトラブルに陥ってしまうと、個人だけでなく、チームにおいても様々な弊害が生まれてしまうのです。
ファウルトラブルに陥るデメリット
ファウルトラブルが起きてしまった場合のリスクについて確認していきましょう。
① パフォーマンスの消極化
個人ファウルが蓄積された時、ファウルトラブルに陥った選手は、積極的なプレーが出来なくなってしまいます。
オフェンス面では、オフェンスチャージングを恐れて相手ディフェンスとの接触を避けてしまい、「パワープレー」や「ドライブ」が行えなくなります。
また、ディフェンス面でも過度な接触を恐れて、相手オフェンスに積極的な守りが行えない事も考えられるのです。
特に、試合開始の序盤でファウルトラブルに陥ることは、大きなリスクが伴われるのです。
② 作戦の変更
ファウルトラブルにより、チーム内で事前に組み立てられた戦術を変更せざるおえない場合があります。
オフェンス、ディフェンス問わず、戦術のキーマンとなる選手がファウルトラブルを起こしてしまえば尚更でしょう。
予定してた作戦が変更されれば、準備は意味を無くし、チームのリズムを狂わす危険もあります。
③ チームファウルの蓄積
個人で蓄積されていく個人ファウルとは別に、チームで累積される「チームファウル」の規定があります。
【チームファウルとは?】
各クォーター間(10分)で、チームで犯した合計のファウルが5回に達した場合、シュートシュチュエーションに限らず、相手へフリースローが2本与える決まりです。
チームファウルは、クォーター毎にリセットされます。
上記のルールの通り、チームファウルが5回蓄積された状況では、ファウルをする度に相手へフリースローを与えてしまいます。
相手へのファウルを恐れ、選手全員が消極的なプレーになってしまう原因にもなる為、個人ファウルのみならず、チームファウルのトラブルにも注意が必要でしょう。
ファウルトラブルの対処法
ここからは、具体的なファウルトラブルへの対処方法について考えていきましょう。
① ベンチに戻してプレー時間を制限
ファウルトラブルへの対処法として、基本的な対応方法が、ファウルトラブルの選手をベンチに戻し、プレータイムを制限させる事です。
試合に出し続け、消極的なプレーを行ってしまうのであれば、思い切ってベンチに下げてしまいましょう。
【ベンチに戻すファウルの目安】
1Q:個人ファウル2回(3Qから再出場)
2Q:個人ファウル2〜3回(3Qから再出場)
3Q:個人ファウル4回(4Qから再出場)
あくまでも目安でありますが、ファウルトラブルが試合の序盤である程、後半を考えて選手を温存すべきでしょう。
② マッチアップを変更する
ベンチに戻す以外の選択肢として、選手のマッチアップを変えるのも一つの手法です。
例えば、相手チームの得点源に対し、ディフェンスをすれば、ファウルの回数もおのずと増えてしまいます。
攻撃の起点で無い、他の選手とマッチアップをチェンジする事で、ファウルが起こるシュチュエーションを少なくさせるのです。
【マッチアップを変える場合の注意】
・ミスマッチが出来てしまう
・相手チームの平均能力が高い
マッチアップを変える事で、極端なミスマッチが出来る場合や、そもそも相手チーム全体のスキルが高い場合には、必ずしも適用されないので注意しましょう。
③ プレースタイルを変える
ファウルトラブルの対処法として、選手のプレースタイルを変化させる方法もあります。
例えば、積極的な1on1を仕掛けるのではなく、パスを中心にさばいて味方へシュートチャンスを広げる手法が挙げられます。
一見、消極的なプレーにも思われますが、選手層が薄いチームなど、どうしても変えられない選手であれば、プレーを制限させてコートに残らせるのも一つの手です。
ファウルトラブルに対応出来るチーム作り
ファウルトラブルは、どんな選手であっても起こりうる可能性があります。
それは、ファウルをジャッジするのも「人」だからです。
試合中の対応を考える事も大切ですが、それ以前のチーム作りも重要な課題になるのです。
・スタメンと遜色ない控え選手の育成
・主要選手が抜けた場合の戦術決め
上記の様に、選手層の底上げはもちろん、普段の練習の中から様々な状況を想定して、メンバーを入れ替えた対人練習やバリエーション豊かな戦術を覚えるべきでしょう。
ファウルトラブルに備えたチーム作りを目指すんだ!
さいごに
ファウルトラブルは、早い時間に起こる程、チームにとって不利な状況を招いてしまいます。
必ずしもファウルトラブルの対処法は、チームカラーによって変わるので、同じ様に当てはまる事はありません。
試合の状況も加味して作戦を組み立てるべきでしょう。
また、ファウルトラブルが起きてから考えるのではなく、普段からピンチを想定した練習を積んでおく事が大切になります。
慌てず、冷静に対処が出来るチーム作りをしていきましょう。
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