この記事で分かること!
・バックドアカットとは何か
・バックドアカットのやり方について
・バックドアカットのコツ
・パッサーのコツ
・レシーバーのコツ
・バックドアカットを狙うメリット
・バックドアカットを狙う時の注意点
バックドアカットとは?
オフボール時に、タイトなディナイを行うディフェンスの裏を突いて、ゴール下のスペースに飛び込み、パスを受ける技術を「バックドアカット」と呼びます。
ディフェンスの背中から扉を開く様に、カッティングを行う為、バックドア(Back Door)の名前が付けられたとも言われています。
数あるカッティングの種類の中でも、「一瞬で」「ノーマーク」の状況が作れるバックドアは、チームで徹底して覚えるべきスキルと言えるでしょう。
今回は、バックドアカットのやり方からコツについて詳しく解説していきます。
バックドアカットってどんな技?
バックドアカットは、一瞬の駆け引きでシュートチャンスを作れるカッティングになるんだぞ!
バックドアカットのやり方
先ずは、基本的なバックドアカットの動きを確認していきましょう。
トップの位置にボールマン(青1)、そして、ウイング(青2)にオフボールの1対1が出来ている状況から動きを開始します。
青2のマークマンのディナイが激しい時、ゴール下で作られたスペースに対して、素早くカッティングを行います。
青1は一瞬のタイミングを見逃さずにリードパスを送りましょう。
バックドアカットのコツ
バックドアは、オフボールでの”1対1”のイメージが強いですが、パッサー(パスを送る人)とレシーバー(パスを受ける人)で作る2対2の戦術になります。
それぞれの役割から、バックドアを狙う上でのコツについて見ていきましょう。
パッサーのコツ
バックドアのパスを送るポイントは、主に2つあります。
① リードパスの徹底
② バウンズパスで送る
① リードパスの徹底
レシーバーが動く方向の一歩前にパスを出す技術を「リードパス」と言います。
進行方向の先にパスを送ることが出来れば、レシーバーがボールを受け易いだけでなく、ディフェンスにスティールされる危険性も回避できます。
バックドアでは、必ずリードパスでボールを送ることを心掛けましょう。
② バウンズパスで送る
バックドアは、ボールを一回だけコートに跳ねさせる「バウンズパス」を使いましょう。
ボールをバウンドさせる事により、レシーバーは、タイミングを合わせてキャッチを行えます。
レシーバーの受け取り易さも考慮しましょう。
レシーバーのコツ
ボールを受けるレシーバーは、いかに自分のマークマンを観察できるかがポイントになります。
ディフェンス側の少しのミスも見逃してはなりません。
・マークマンの視線が外れた時
・マークマンの腰が浮いた時
・過度にディナイに飛び出した時
一瞬のチャンスを狙い、ゴールまで一直線にカッティングしましょう。
バックドアカットを狙うメリット
バックドアカットを使うメリットについて見ていきましょう。
強いフィジカルが必要ない
カッティングの種類の中でも、「フロントカット」や「Vカット」などのスキルだと、ディフェンスとのコンタクト(ぶつかり合い)が多く求められます。
バックドアでは、ディフェンスの死角となる背後を取るカッティングになる為、比較的コンタクトが少ない傾向があるのです。
フィジカルに自信が無い選手でも、得点に結び付けられるメリットがあります。
最短でゴールを狙う事が出来る
バックドアは、ゴールまで一直線の最短距離で、カッティング出来るメリットがあります。
余計な動作が少ない事から、バックドアが決まりさえすれば、ディフェンスのプレッシャーがない状態でシュートを放つ事も可能です。
身長差が出やすいゴール下で、小さな選手がシュートを狙える戦術になるのです。
バックドアカットを狙う時の注意点
バックドアを狙うには、最低限必要な条件が整っていなければなりません。
二線がクローズドスタンスの時
ボールサイドディフェンス(二線)の方法は、大きく分けて2種類あります。
【クローズドスタンス(ディナイ)】
ボールマンに背を向けてパスコースをシャットアウトする守り方
【オープンスタンス】
ボールマンに体を正対させて、ボールマンとマークマンの2人を視野に収める守り方
バックドアが狙えるのは、基本的にクローズドスタンス(ディナイ)です。
クローズドスタンスは、パスを簡単に通さない為にもパスコースを遮断する体勢となり、視線がマークマンから外れる瞬間があります。
その一瞬の隙を狙い、バックドアカットに結び付ける事が出来るのです。
ゴール下にスペースがある時
ディナイの裏が突ける状況でも、ゴール下にスペースが無ければ、バックドアを狙う事が出来ません。
ゴール付近は、選手が密集し易い場所でもあるので、ゴール下に誰もいないスペースがある事が、バックドアの条件になるのです。
バックドアはどんな状況でも必ず狙える訳ではないんだぞ!
さいごに
バックドアは、低身長でもコンタクトが少なく、簡易的にシュートを狙うことが出来るテクニックです。
その事から、バックドアを中心に組み立てる戦術「プリンストンオフェンス」は、平均身長が低いチームでも、大型チームを相手に勝利が狙える可能性があります。
身長差が浮き彫りに出る競技ですが、技術や連携を活かしたバックドアは、非常に効果的な戦術と言えるでしょう。
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